朝、6時少し前、冷蔵庫の冷やしバナナいっぽん食べる。冷麦茶ガブガブのんで水分補充する。で、いつもの通り上から順に、白帽子、防虫黒ネットかぶり、アイスノンタオル首巻き、長袖作業シャツ、作業長ズボン、黒色農作業用腕カバーに黄色プチプチゴム付軍手、つま先硬化プラスチック入り作業スニーカと綿クツシタも履いて着替え終了。腰の道具は、剪定バサミ・ホルスタ・ベルトを作業ズボンのベルトの上に二重に巻いた。
地下階段を上がっていく。
これがあった。
ブドウ糖即効粒々エネルギーつまみ食いした。
作業開始。垣根のフジづる、アケビのつるが、道路側にもうぼうぼうのびている。低いところは剪定ばさみ、高いとこまでのびてるのは高枝鋏でチョキチョキ切ってゆく。
きょうの日の出は4:40。もう1時間以上たっていてぐんぐん気温は上昇のまっさいちゅう、「だっつ、だっつ」と足音が聞こえてきて、
「アヂーですフィフィー アヂーですフィフィー」とか言いながら、いつものランニングシャツ+半ズボン姿の小父さんが、あたしの後ろをゆーっくりかすめてどたどたとはしっていった。
アヂーには、あたしもいろんなしだったが、アッツ過ぎてこえもでぬ。
さっきのどたどた小父さんのうしろ姿を、いきつぎつぎの小やすみをしながらぼーっとながめていると、その先のむこうのほうから、早朝ゆっくり散歩の二人組みが、歩いてきた。
男のひとは杖をつきながら、女の人は横にならんで何かをはなしながら、少しずつ少しずつ近づいてくる。
早朝散歩このくらいの時間に「通ります」
小島さん、ごふうふだよ
よくみると、ぶっとい杖をついている男のひとは、十八年さんだ。
大家さんは、さっきのブドウと小トマトの入ったカゴとレジ袋をもっていて、
小島さんの奥さんが、なかなか散歩に出たがらないご主人と、いっしょにきょうこのくらいの時間に「通ります」って、きのうね。
「十八年さん」は、どうやら「小島」さんという人で、その奥さんが、大家さんの知り合いの人だったようでした。
このブドウね、今朝5時過ぎに採っておいたんだけど、ギイギイ鳥のやつ、つっついたみたいだね?
といいながら、レジ袋にブドウと小トマトを入れてます。
ほーんとギイギイ鳥、しょーがないやつですねー
小島さんごふうふが、ゆーっくりと、こっちに手をふりながら歩いてきました。
大家さんは、レジ袋ぶらぶらさせて、ニコニコしながら待ってます。
【つづきます】